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海外駐在子育てミレニアル世代のライフハック

資産運用:VOO vs VFINX どちらを選ぶべきか?

こんにちは。

現在アメリカで駐在員として新規事業開発関連の業務に従事しています。

物価の高いアメリカで暮らしながら日本のデフレ化を外から見るにつけ、また生まれたばかりの子供の将来を考えるうちに、資産の長期運用を開始するに至りました。

事前にいくつかリサーチをしましたが、駐在員ブログとして大変わかりやすく有益な情報を発信してくださっているこちらのブログを参考にFirstradeという証券会社を選びました。

駐在期間として折り返し地点、来年のどこかで帰国する可能性が高い中、アメリカで生まれ、アメリカ国籍を取得した娘が将来生まれた地で生きる選択をした際に少しばかりでも役に立てるよう、長期的な視点での運用を行なっています。

運用戦略は一貫してbuy and hold、ポートフォリオの思想は米国株分散投資と高配当個別株式の抱き合わせです。バフェット太●さんの戦略と本物のバフェットさんの教えを足したようなイメージです。

(ちなみに仕事柄様々な企業の事業モデルや技術を分析する関係で、博打的に特定の新興企業の個別株にも手を出していますが、これは資産運用とは別で、まあ趣味みたいなもんです*1)

 

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さて資産運用における米国株分散投資と言えば、いくつかありますが私はS&P500への分散投資を選択しました。別に全米国株でも良かったのですが、過去のパフォーマンスもそこまで変わらないですし、これはもう直感です。(強いて言えば、よく全米国株のメリットとして高騰する可能性のある新興企業への分散投資も可能と言いますが、逆に言えば、その分クズ株へも分散投資をすることになるので、まあなんとなくそうしたノイズを排除したいという気持ちが働きました)

次にS&P 500への分散投資で迷ったポイントはETF か Index Fundかです。

Vanguard社からはETFとしてVOO, Index FundとしてVFINXが売られています。*2

日本ではETFの売買コスト、配当金再投資不可の制約を見ると、積立投資として適しているのはファンド一択でしょう。*3

しかしながら、ハチドリはFirstradeの運用においては下記比較によりETFのVOOを選択しました。

 

VOO vs VFINX (ハチドリによる比較) 

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ポイント1:日本ではできないETFの配当金再投資が、米国ではできる

米国の証券会社ではDividend Reinvestment Plan (DRIP) というサービスがあり、これにより配当金で保有銘柄を自動で再買い付けすることができます。

日本ではETFの分配金は自動で再投資されません。税金が引かれた上で分配されますので、それを自分で投資に当てるしか方法はありません。

 

ポイント2:ノーロードのファンドであっても、Firstrade側の手数料が生じる

日本の証券会社であれば大抵のインデックスファンドは買付手数料はかかりません。VFINXも本来はノーロードファンドです。しかし、Firstrade側の独自の購入手数料がファンド購入に対してチャージされるという点に気をつけなければなりません。現在ファンド購入に関してはFirstrade側は$9.95をチャージしています。逆に株式の購入手数料は同業と比較してもかなり安い$2.95。つまりFirstradeにおいてはインデックスファンドよりもETFの方が購入手数料は低くなるのです。

 

上記2点(分配金再投資と買付手数料)は日本ではETFのデメリットとして挙げられます。しかしながら、米国でFirstradeを利用するという条件においては上記2点の評価は逆転します。その結果、私の中ではVOOに軍配が上がりました。

 

まだまだ投資額も少ないですが、2ヶ月程前に開始して+2.8%。しかしこの運用の本質は高配当個別株とETF分散投資による長期運用ですので、短期的なVolatilityは気にしていません。気長にVOOを買い続けながら、一方で高配当個別株の調査と購入も増やしていきたいと思っています。

 

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米国駐在員で資産運用を現地で行なっている人は周囲にはいません。しかし、こうしてネットを通じて同じような境遇の方の情報に触れらるというのは本当に頼もしいものです。

また、特に米国での運用については日本語よりも当たり前ですが英語の方が情報量は多いです。学生の時に留学を決めた理由の1つが、留学から帰ってきた高校の先輩が「日本語と英語ではアクセスできる情報量が圧倒的に違う」と言っていた言葉がずっと心に残っていたというのがありますが、特に米国で仕事をするようになってから、それは実感する一方です。

 

それでは。

 

*1 いくつかバイオテック系企業へ投資しています。この業界はClinical Trialの途中でIPOする企業が多く、売上はゼロで巨額のR&D費用で累損を重ねていき、製品として承認を得ることができたならば今度は独占的に巨額の利益を得て回収していくというリスキーなビジネスモデルのため、特に臨床段階では投資として手を出し辛いと思います。筆者も技術的なプロフェッショナルではありませんが、 思うところがあってゼロになっても良い気持ちでいくつか入れています。

*2 正確にはIndex FundとしてVFIAXもありますが、Minimum Investmentが$10,000であるため、資産の少ないミレニアル世代である当方の選択肢から外しています。

*3 VFINXは日本では購入不可だそうです。